日本プライマリ・ケア連合学会第37回近畿地方会

日本プライマリ・
ケア連合学会第37回近畿地方会

会長挨拶

WELCOME MESSAGE

~ 人をつなぐ 心をつむぐ ~

日本プライマリ・ケア連合学会第37回近畿地方会

会長 廣西 昌也

(和歌山県立医科大学附属病院紀北分院 内科・教授)

2024年11月17日(日)に「日本プライマリ・ケア連合学会 第37回近畿地方会」を、日本プライマリ・ケア連合学会和歌山県支部、和歌山県立医科大学附属病院紀北分院、和歌山県立医科大学地域医療支援センター主催のもとに開催することとなりました。ようやくコロナ禍が一段落し、秋の和歌山で皆様をお迎えするのを楽しみにしております。

プライマリ・ケア連合学会近畿地方会は、1987 年京都で第1回大会が開催され、今回第37回の開催を数えます。 2010 年より旧プライマリ・ケア学会・旧家庭医療学会・旧総合診療研究会が合併し、日本プライマリ・ケア連合学会として、より幅広い地域医療の研鑽の場となり、まさにプライマリ・ケア、地域医療に関わる全ての医療関係者が集い、学び合う場へとなりました。社会の高齢化がさらに進み、超高齢化地域が加速度的に増えているなか、本学会は各方面のつながりを強化し、地域医療をより充実させていくものと確信しております。

今回のテーマは「~ 人をつなぐ 心をつむぐ ~ インテグラルな地域医療をめざして」としました。AI技術の進歩により、診断や治療方針に関しては人力を超えたアプリケーションが席巻していく勢いですが、人と人の交わりやつながり、有限な人生をどういきるかといったスピリチュアルな側面についてはまだまだAIには荷が重いところです。逆に言えば、人のつながりや心の機微といった分野においては、プライマリ・ケアの役割がますます重要になっていくのだろうと思います。本学会に参加される方々が、人をつなぎ、心をつむぐヒントを見つけていただけるような内容にしたいと考えているところです。

特別講演は飛騨千光寺住職、大下大圓師にお願いしました。大下先生は僧侶として長年医療と積極的に関わってこられ、2007年には故日野原重明先生らと日本スピリチュアルケア学会を設立されるなど、医療やケアにおけるスピリチュアルケアの第一人者として活動してこられました。プライマリ・ケアとスピリチュアルケアは実は非常に近しいところにあり、スピリチュアルケアの理解が地域医療や診療場面を深みに導くものと確信してします。是非大下先生の肉声をJPCA近畿のみなさまに聞いていただければと思います。

本学会はWebによるハイブリッド開催ですが、演題発表に関する新しい試みとして、忙しい日常業務のなかで、広くフレキシブルに参加いただけるよう、発表時間を限定しないWeb上のバーチャル討議方式を工夫してみました。従来の学会のやり方では、興味ある演題があったとしても、時間の関係で会場に足を運べないような場面がよくありましたが、今回の方式ではネット上で見たい演題を選び、Web上でコメントや質問ができるようにします。参加者はWeb上でそれぞれのご発表に積極的にコメントしていただき、これまで以上に新しいつながりのきっかけにしていただけば幸いです。

末筆ながら、皆様の益々のご健勝を心よりお祈り申し上げます。

2024年3月吉日